2021年3月26日金曜日

今週は頑張りました。

昼夜織みたいな「ひまわり」、毎日少しづつ織っていますが、一日20cm程度が限度です。でも楽しいですよ。この前ふと、パターン糸を2本入れたらどうなるかなあと思っていたら、たまたまズームで参加させてもらったアメリカのギルドで、これをした方の話を聞いて、早速試してみました。色を混ぜる可能性がまた広がってきたします。
茶色は好みではないのですが、母の糸の整理しがてら短いものを二本織りました。「チョコレート」は縦も横も同じ会社のものですが、いろいろな太さの茶を10色くらい混ぜたので洗ったらぼこぼこになるかもしれません。4枚x2ブロックです。
茶系は茶系でも、「ミルクティー」は綾で、いつもの感じなのでまだ安心。
 
*****
 
一年前の今日、ニュージランドはLevel 4のロックダウンに突入しました。医療、食料調達以外は外出禁止。当初、町がシーンとしてSFみたいにシュールな雰囲気でしたが、皆徐々に慣れて、ズームでお茶、夕飯、読書会などもしました。あとから話してみると、特に健康などに問題のない私位の年齢の、特に女性は、大なり小なりロックダウンを楽しんだ人が大多数です。
 
明日はロックダウン直前にキャンセルになった夕食会のメンバーで一年の記念日ディナーです。

2021年3月20日土曜日

どうしても織り始めたくて

遂にひまわり色の経糸をかけたのですが、あまりぱっとしません。1-2-3-2-1で通して、1-2-3-2-1で押さえたのですが菱形がはっきり見えないし、何よりも残念なのが裏の古い壁紙のような模様が36EPIだとぼけてしまいます。
ただ、40EPIではしっかりした生地、スカーフは36EPI程度にゆっくり織った方がいいので、腹を決めて。。。 
1-2-1-2で通し直し、紫色を分散、36EPIのスカーフに専念しました。経糸、パターンは20/2、押さえは60/2の綿、ともかく早くこの色で織ってみたかったんです。Summer &WinterでOと呼ばれる1-2-2-1とあげていきます。洗えばO型のバックグラウンドの模様がもっとはっきり出るんでしょうか。
昔のサンプルを見て思ったのですが、経糸とパターンを同じ色で、抑えの色だけ生かしておるのも面白いそうかなあと。Summer & Winterも凝り始めるときりがありません。

2021年3月11日木曜日

わがまま昼夜織・わがまま綾

以前、昼夜織がSummer &Winterと同じでないと知ったあたりから日本語でブログを書くのをやめてしまったのですが、今回は厳密にいうとSummer &Winterでもないので、これは全く昼夜織ではありません。一般的にSummer &Winterは1-2-1-2で抑えていくのですが、今回は1-2-3-2-1ですので、どなたかのご苗字のついたtied-weaveということです。でもタイトルは簡潔にしたいので、昼夜織の仲間ということにしましょう。
 
昨年作った紫が、工程も出来上がりもとても気に入ったので、今度は黄色主体で作りたくなりました。昼夜織の類と言っても構造を利用して我儘に通して、我儘に織るだけすが、それでも一応毎回組織の復習をします。縮絨をした実物は、組織図・スクリーンで見るのと大分違う感じに出来上がります。
10年くらいお勉強専用に使っていた綿のサンプル用の経糸も今回でおしまい。20/2の経糸で40EPIと35EPIで試し織り。抑えの糸もパターンと同じ20/2と通常抑えに使う60/2を両方サンプルしました。
今回は両方に20/2を使った部分の裏側がえらく気に入りました。古ーいお屋敷の壁紙のような雰囲気がしませんか。
今まで作ったサンプルを検査して、糸の太さ、密度、柄で一番気に入ったものを選び。。。
日が落ち始めてから通し始めました。最後はかなり暗くなってしまったので明日通しを確認します。
黄色の計画を練っている間、数年前母のカシミア残糸で作った短い縦糸で一本居りました。母も私もあまり使わない茶色を集めて、勝手にカフェオレだのモカだの名前を付けておきましたが、これはどう見ても私の飲む、ほとんどミルクの紅茶です。その日の気分で通した綾です。
 
ところで日本では綾は基本的に1:2だそうですね。昔、母が「正しい方向、邪道な方向」と指摘したのを思い出します。杉綾なんてどう解釈するのでしょう。
茶の二本目も深く考えずにゆらゆら綾で通し始めましたが、色合いがどう見てもブラック、ミルクとホワイト・チョコです。四角っぽく通し直した方が面白いか思案中です。
 
今日で地震・津波から10年ですね。クライストチャーチは2月22日でした。ついこの間妹が10年前も大きいのが来る前、太平洋沿岸がゆらゆらしていたと言っていましたが、最近またそんな感じがします。もう一度避難セットなど見直しをしておきます。

2020年12月30日水曜日

4年半で。。。

この日本語でのブログは4年半もお休みしたので、もっとお見せできる作品があるのではないかと英語版を探したんですが、ありませんでした。全く織をしなかったわけではないのですが、展覧会だの大きなプロジェクトなどから遠ざかり、もっと「普通」のマフラーのに力を入れた時期がありました。より効率的に仕事をしようと思った時期もありました。又は手紬、手染めを含む母の古いウールをしこたま持って帰ってきて、これを作品にしようと努力もしました。
 
カシミアのプロジェクト三枚全部がとても気に入らなくて、意識的にでなく全く自然に織をせず絵をかいたりコラージュばかりしたこともあります。実験的編み物、(私は長方形と筒しか編めません、)に入れ込んでいた時期もありました。母に「やめたの?」と聞かれても正直わからないと答えるばかりで、さりとて大変な量の道具・材料を処分するのも面倒くさいので、織部屋、毛糸部屋にはほぼ入らず、蜘蛛の巣が出来ました。(除虫材は入れて、換気はしたので、被害は出しませんでしたが。)他の作家のブログはおろか、Pinterestで生地を探すのもやめました。
 
なるようになるとでも申しましょうか、一年半たったある日、突然切っ掛けも理由もなく朝起きて当然のように仕事を再開しました。それが可成りうまく行ったんですよ。ただ、生来飽きっぽくて我儘なので、機から長ーく離れてることは珍しくないのですが。。。
 
2006年にブログを始めたころ、英語圏では欧米ともいろいろな織のブログがあって、お互いコメントから始まっていろいろお付き合いが始まり、四名ほどは実際にお目にかかりました。このころ日本語では手紬・手染めをなさる方がついでに織をされている感じで、しかもあまり交友関係ができなかったので、(それでも二名お目にかかりましたが、)段々フォーカスが母と母の生徒さんのために英語で存在する情報を訳したり、忘れっぽくなった母の質問に対して記録を残す形で返事をしたりと変わってきました。ただ2016年の展覧会を境に母の興味の対象が変わったというか、自分で面白いものを探求するのではなく、お稽古に行ったり来ていただいたりしてのお付き合いの方が重要になり、自分の織はまあまあ適当に、そして徐々になしになってしまいました。

既にご存知でしょう、織は独特な語彙が多く、また日本のように繊維に造詣の深い文化にはまた独特・固有の表現、言葉がありますよね。和服文化とはかけ離れた育ち方をして、英語圏で織を習った私には、織について話をするのはもとより、書くというのは至難の業なんです。英語版でさえポストの数が減ってきたのに、英語版とは違う内容を考えるのも面倒くさいし、日本の手織りの動向は全く把握できていないし、後から間違え、日本では単純に訳をしただけでは不十分なものを見つけると恥ずかしくて、実質上日本語版は廃版と考えていました。

数年前織を含むクラフトは英語圏ではInstagramに方向転換をしたから変えなさいとギャラリストからご指摘がありました。昔の仲間は教えておられるか本を書かれた方以外は大勢ブログをやめられ、中には織自体やめられた方、それから無くなった方もおられます。Instagramは一二度見てみましたが、のんびり時間をかけて考えをまとめるのにはブログの方が適していると思い、私はまだぐずぐずしているのですが、探してみると新しい方、昔知らなかった方など居られます。また、ここ一月探してみると、日本語の織のブログは数も増え内容も色々になって面白いですね。(ただ日本のブロッガーはほとんど本名を出されないのがとても違和感があります。)ちょっと前隅田川の水上バスの中でオーストラリアでさおり織の先生に路線変更したKazとブログの衰退について嘆いていたのですが、これは古い仲間が少なくなっただけで、新しい場所に出て行ってコメントなどすればいいのかなと思いを新たにしなければ。。。

ただ、日本語で織を書くのはしんどい。大声で独り言を言うより、縦糸通した方が人生の有効利用かなあ。
今日明日は賢い人ならやめてしまうプロジェクトを復活させます。縦糸がメリノ・モヘア混紡でとても切れやすく、以前は横糸にのみ使っていたのですが、色が素敵なので縦にかけてしまいました。サンプルは面白いものがたくさんできたのですが、いざスカーフを始めたら切れる、切れる。外して、横糸に再利用しようと断念、他の機の作業を済ませていたのですが、うまく行ったら絶対面白いので今一度挑戦。だめなら来年別のをかけましょう。

来年はいい年になるといいですね。

2020年12月14日月曜日

退職祝いに化けたブランケット

大分前から大人用のブランケットの依頼がありました。私のノロノロ織にとても慣れている方で、今までのご注文品は大抵2・3年待ち。その代わり色、繊維、組織などにもふんだんにご要望のあるお客様。「終の棲家」を建てられたので、リビングに合う大人用のブランケット、「このような色で」とわざわざクッションカバーまで送ってくださいました。
 
色、繊維、柄など時折考え、縦糸はクッションカバーからほぼそのままとって取り寄せてあったのですが、昨年の象さんがうまく行ったので似た要領でロックダウン中試織開始。色もドンピシャだし、お住いのオークランドは寒くならないのでメリノの細-い糸で軽ーく。。。うまく行ったと思ったところでサンプルの写真をお送りしたら、「紫は大嫌い。」の一言。実は紫は入っていないのですが、マリンブルーが写真に撮ると紫っぽく見えてしまいます。でも縦糸は充分あるから、作品にしてしまえとまず一枚目。ホットピンクの横糸で。
これを織っている最中昔の同僚から「紫のショールなんて1週間でできる?定年退職のお祝いなんだけど。」と問い合わせ。いつもでしたら大笑いの「X 」で終わってしまうんですが今回に限り、「偶然、図らずも、珍しく、できちゃう!」とお返事。縦横同じメリノの色違いです。Pauaと呼ばれるNZのアワビの貝殻は内側が青・緑・ティールの波打つような柄で装飾品として人気がありますが、これもパッと見てPauaを思い起こすものになりました。
 
ブランケットの試織で相縦糸を使ったので三枚目は取れないだろうと思いつつ、どうしても面白かった色のコンビで織ってみたいと思ったら、小さいスヌードの分が取れました。ショップに載せたら織大先輩のVermontのRubyが「面白い!」とご要望。でもねえ、実は交換ということで二年半前に一本いただきっぱなしが気になっていたんです。それでめでたく交換成立。
 
私は(エヘン)頭が大きいので一度しか巻けませんが、Rubyは上から下まで細身なので二度すっぽり。もうほんの少し長ければほとんどだれでも巻けるんじゃないかな。

2020年12月12日土曜日

遠回りのヘレボラス

今日はとても遠回りをして辿り着いた作品のお話。日本でクリスマスローズと呼ばれている花は白いヘレボラス・ニゲラ。私は20年ほど紫や濃いピンクの一重咲きを育てているのですが、5年前ある不眠症の夜思い立ってこんな組織図を作りました。紫、ピンク、それに少し緑を入れて、綿で大きなものを織りたいと思いました。
数か月後、何とも気分の乗らないある日、ヘレボラスとは全く関係なくただ元気な色を集めて経糸を立てました。
3年後メリノの経糸に似合う組織図を考えていたのですが、散々考えた挙句面白いものが何もできなかったので、いっそのことヘレボラスを作っちゃえーとばかり。。。左のは自分で言うのもなんですが、メリノ・モヘアの艶のある横糸で何ともシックに仕上がりました。右は日本の絹ブークレで素晴らしく昔風の「重さ」がありますが、打ち込みが均一でないのが気にいらず、今日もリビングの隅にかけてあります。
昼夜織はいつも小さな卓上機で、組織図もプランも何もなく好き勝手に織りますが、気分を変えてコンピューター・ドビーで大きなものを織ろうと、昨年の初めに元気色と金に近い黄色を合わせて試織を始めました。絶対に面白いものができるはずだと信じて、2メートル以上試織を続けました。でもどうしてもさえなかったので、さっさと通しなおしてヘレボラスを初めて綿で織りました。
これをオンラインショップに載せようとしてはたと気が付いたのは、黄色やオレンジではヘレボラスとは呼べない。内心芥子だなあと思いつつFacebookで友人達に聞いてみたら、「どう見てもカリフォルニア・ポピー」とのこと。しめしめ。
ただし、最初に「辿り着いた」と書きましたが、ヘレボラス色の経糸はいまだに作っていないので、最初の計画を全うするにはまだ少々時間がかかるかと思います。

2020年12月11日金曜日

象のブランケット

もう一年前の話ですが、スリランカのご夫婦の最初の赤ちゃんへの贈り物の依頼がありました。依頼主も赤ちゃんのお父さんも主人の職場の同僚、親戚が近くにいない赤ちゃんなので力が入ります。色々試行錯誤を重ねた上、象さんのブランケットを織りましたが、これが予想外の大きなものに仕上がりました。
 
時折おくるみの注文をいただくのですが、おくるみは短い期間しか使っていただけないので、依頼主に幼稚園さんくらいまで使える小さいブランケットならお受けすると申し上げています。以前は8枚綜絖柄をダブル幅で、出来上がり140㎝前後のものを案外ささっと作りましたが、ここ数年70㎝の幅、(洗う前、機の上では実際は73-8㎝、)を織るのがだんだんしんどくなって来た末の苦肉の策でした。
 
最後の写真を一枚づつ早朝に撮り、プレゼント包装をして職場の朝のお茶の時間にお届けしたので暗い写真ですが、久しぶりに達成感の大きなプロジェクトでした。
今週遅ればせながら一歳のお誕生日プレゼントに絵本を差し上げたらお母さんから写真付きのお礼メール、なんともう14か月だそうです。

2020年12月10日木曜日

まだ織っています。

こんなプロジェクトの直後、10年と2週間前に手機にかけた縦糸、細かいから面倒くさいなあと思いつつ、織り始めれば楽しいのが分かっていたので、日の当たらないところに取っておきました。思い立ってアメリカの選挙の日に引っ張り出し、一月かけて織りました。昼夜織です。(今日は雲が早く流れていくので色がまちまちですが、40-50色くらい入っています。)

2016年7月9日土曜日

8枚綜絖で遊んでいます

以前使ったドラフトを元に8枚綜絖のドラフトを作ったのですが、今かかっている経糸からは4枚織れるので、柄も少し研究してみました。通しは7枚づつの山型(7-end pointed threading)で、これが基本のリピートです。
踏み方・持ち上げ方をそのまま繰り返していくとこうなります。
踏み方・持ち上げ方をひとつづつずらしていくとこんな感じに、ちょっと「色」に変化が出ます。
踏み方・持ち上げ方を上下対象にすると雰囲気もだいぶ変わります。
この他、基本をA、その逆さまをA'とすると、A-A-A'-A'、A-A-A-A'など少しづつ変化のあるシリーズができます。

いずれ縦緯をひっくり返してこんなのも幅広のものに良いかなあと思います。

2016年3月25日金曜日

4枚綜絖で遊んでいます

帰ってきてすぐにイタリア製のカシミア・絹・メリノの経糸を掛けました。
4枚綜絖のドラフトを踏み方を変えて何種類かを作り、オレンジの経糸が鮮やかで目立つので通し方はピンクっぽいベージュの方を多少複雑に通しました。
サンプルは横糸に26番双糸、20番双糸、絹・カシミア、それにブークレまで含めて我儘に踏み方を変え、「結構行ける!」と思ったのですが。。。
一枚目、ドラフトは一番上、踏み方は一巡づつ、色は原則的に緑の濃a淡a淡c濃dとし、所々黄とピンクを入れる、としたらとてもつまらなくなってしまいました。数か所違う踏み方だのオレンジだの入れたのですが、後の祭り。気分が乗らない。
でももっと気に入るものを織るにはこれを終わらなければいけないので、どっこいしょ。機から降ろしたら私としては珍しく楚々としたものになりました。ちょっとおすまししすぎているかな。
二枚目は下から三番目の踏み方で、サンプルしなかった水色を何色か含めて26番双糸で、巾まちまちのストライプです。余り楚々としないようにピンクの部分を太くしていますし、違った踏み方も混ぜるつもりです。
三枚目は今のところ20番双糸で、下から五番目の踏み方にするつもりです。

二つ目から八つ目までの踏み方は単純な往復、(1‐2‐3‐4‐3‐2‐1など、通し方と同じくpointedと呼ばれる)、踏む回数を変えただけでベージュの部分での表情が変わるのでこれもいつか使えそうだと思っています。